ついにカメラが小ザルをとらえた!
以前から小ザルがトマトを狙っているとの


情報を得ていたが、
その小ザルがついにその姿を我々の前に現したのである。
いったい、小ザルとは人なのか猿なのか、その未確認の生き物は様々な憶測を呼んでいた。
そんな論議にもついに終止符がうたれる時が来た。
我々の定点カメラがその姿をとらえた!
それは昨晩事務所で次の日のイベントの準備に追われている時であった。
事務師の外のデッキ付近でかすかな物音がした。
駅長をはじめ緊張感が走った。
「小ザルかもしれない!配置に付け!」と駅長の声が事務所に響く。
手をかけて作ったトマトをやすやすと小ザルに食われてしまう訳にはいかない!
急いでデッキに出たのだがソコに小ザルの姿はなかった。
気のせいだったのだろうか?
そんな時だった1人の隊員が叫んだ。
「ト、ト、トマトがひとつなくなってます!」
やはり、小ザルは来ていた。
「すぐに、カメラを調べろ!」駅長が叫んだ。
撮影スタッフが定点カメラの分析にすぐさまとりかかった。
次の瞬間、「え、え、駅長!〜こ、こ、こ、小ザルが写っています!」
確かにその姿がファインダーにしっかりと捉えられていた。
実在したその小ザルの映像に我々は唖然とした。
なぜか、ミッキーなのだ。
小ザルなのにミッキー!ミッキーはネズミ!
やはり我々の認識を超えた存在なのだろうか。
しかしその姿はやはり人類に限りなく近いものである事はわかった。
「しっ!静かにしろ!何か聞こえないか?」
駅長が叫んだ。
耳を澄ましたそのときだった、闇の中から
「うまい〜!」
まさしくそれは小ザルの声に違いなかった。
われわれはすぐさま小ザルを追おうとしたが、
加子母の夜は街灯を離れると漆黒の闇が広がっているのであった。
これ以上小ザルを追うのは危険である。
我々は後ろ髪を引かれる思いで追跡をあきらめた。
しかし、やはり小ザルは実在した。
小ザルが最後に残した「うまい〜!」というメッセージはどういう意味があうのだろう?
我々は残されたもうひとつの実を採って食べてみた。
「う、うまい〜!」
このドラマはフィクションです。