加子母人
聞き書きとは
聞き書きとは、話し手の話した喋り言葉だけで作品が構成されています。しかし実際は、話し手と聞き手の会話から作られていくものです。ですから、話し手と聞き手の人間関係、信頼関係が作品に表れてくるものだと思います。
自然の生長量の中で持続的に暮らしていた石油に依存する生活になる以前の暮らし。その暮らしの知恵を聞き、伝えていくというのが聞き書きの意義です。聞き書きが在るか無いかで集落の実態像は違って見えます。歴史を埋めてきたのは人々の感情。謙虚で真摯に生きてきた人々です。この地域で生きてきた人が、どういう思いを持っているか。農作業や自然をどう利用したか。どう人と助け合って生きてきたか。民族調査では埋めきれない行間部分、この地域には、こういう思いの人が暮らしているという証しです。
作品を読めば、10人中8人は話し手に興味を持ち、その人が生きた風土を好きになります。
加子母の地域作りにつなげていってほしいと願います。
渋澤 寿一(NPO法人 樹木・環境ネットワーク協会会長)
発行:かしも通信
発行日:平成22年3月1日
編集者:田中浩子・本間希代子
デザイン・装丁:秦雅文
イラスト:本間希代子・木村仁枝












